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标签:断章のグリム

  • 断章のグリム〈3〉人魚姫

    作者:甲田 学人

    薄汚れた洗面台で、老女はいつものようにひび割れた石鹸を取り上げて、掌で揉み始める。乾いた石鹸はすぐにぬめりを取り戻し、白く濁った水がぬるぬると手にまとわりついて泡となって嵩を増やしていく。最後に一通り両手の表面を泡で拭った瞬間、それまでとは違う異様な感触が掌に伝わり、そして―。泡禍解決の要請を受け、蒼衣たちは神狩屋がかつて暮らしていたという海辺の町を訪れた。過去に例をみないほど町中に溢れ出す泡禍の匂いの中、彼らは神狩屋の婚約者だった女性の妹・海部野千恵に出会う。彼女は重度の潔癖性であった。奇しくも婚約者の七回忌を明日に控え、悪夢の泡は静かに浮かび上がる―。鬼才が贈る悪夢幻想新奇譚、第三幕。
  • 断章のグリム〈2〉

    作者:甲田学人

  • 断章のグリム〈1〉灰かぶり

    作者:甲田学人 (著),三日月かける (イラス

    曰く、この世界に存在する怪現象は、全て“神の悪夢”の欠片である。この悪夢の泡は人間の意識に浮かび上がると、急速に人の恐怖や悪意や狂気と混ざり合う。そして、現実世界を変質させながら溢れ出し、悪夢の物語を作り上げる。だが、浮かび上がった悪夢の泡が非常に大きかった時、個性が希釈されて物語の『元型』に近くなる。明示的、暗示的、様々な形で『昔話』や『童話』のエピソードに似たものになる―。普通であることが信条の白野蒼衣と、過去を引きずりつつ悪夢と戦う時槻雪乃。人間の狂気が生み出した灰かぶりの悪夢の中で出会った二人が辿る物語とは―!?鬼才が贈る幻想新奇譚、登場。